NetLearning in News ~掲載記事一覧~

日経産業新聞 2007年(平成19年)10月19日 21面

内部統制
ネットラーニングが遠隔講座

3時間で学習
 インターネットを使った遠隔教育であるeラーニング最大手のネットラーニング(東京・新宿、岸田徹社長)は10月下旬、企業不祥事を防ぐための「内部統制」を3時間で理解できる学習コースを設ける。上場企業とその子会社は2008年春から内部統制の取り組みについての報告書作成などを義務付けられるが、社員教育はあまり進んでいないのが現状。ネットで手軽に学べるようにすれば、新たな顧客を開拓できると判断した。まずは150社との契約を目指す。

日本版SOX法 企業準備に商機
 学習コースでは内部統制の基本を学ぶ。3章構成になっており、「購買担当者」「経理担当者」などの立場になって不正の実例に触れてもらう。各章の終わりにはテストを用意しており、理解度も確認できる。ネットの特性をいかして5分間、10分間などと短い時間に区切っての学習も可能だ。
 料金は一人当たり4,700円。受講者が多いほど安くなる仕組みで、1,000人程度が受講する場合は一人当たり約2,300円になる。追加料金を支払えば、コース内容の一部を会社の実態に合わせて変えるなどカスタマイズ化もできる。研修担当者は受講者一人ひとりの進ちょく状況や成績などをネット画面で確認できるようになっている。
 来週から日本版SOX法(企業改革法)に基づく 「内部統制報告制度」が始まるのを前に、不祥事防止体制確立を急ぐ企業向けに20日から販売する。「外部からコンサルタントを呼んで全社員に研修させるより割安なうえ、個人の仕事の繁閑に応じて学ぶことができる」としている。
 矢野経済研究所の調査によると、07年度の企業向け研修サービスは06年度比4.9%増の5,830億円になる見通し。とくに法人向けeラーニング市場は07年度に同7.5%増の720億円になると予想されている。
 ネットラーニングにはキヤノンや小学館などが出資。延べ約2,300社、延べ約199万人が受講している。

(~ネットラーニングが開講する内部統制講座の画面例~ 図表省略)