NetLearning in News ~掲載記事一覧~

日経産業新聞 2013年(平成25年)4月17日 5面

ネットラーニング ネット講義中にチャットで質問

 eラーニング大手のネットラーニングホールディングス(東京・新宿、岸田徹最高経営責任者=CEO)は、受講者が講義中にチャットで質問できるリアルタイムのネット講座を始める。録画映像を視聴する従来型のeラーニングに対して、双方向性を持たせることで受講者の理解を深める。教育関係者や学生、社会人に幅広く受講してもらい、eラーニング市場の裾野を広げる。

動画配信に双方向性

 4月下旬をメドに新たに「ダイナミック・ライブ教室」を始める。あらかじめ受講者に宿題を出して解答を返信してもらい、間違いやすいポイントなどを実際の講義や議論の内容に反映する。受講者には講義の時間を知らせておき、動画配信サ-ビスを通じてリアルタイムで受講する。
 動画配信に双方向性を持たせ、受講者は講義中にチャットで疑問点を書き込めば、リアルタイムで講師に質問が届く仕組みにした。講師をサポートするアシスタントを置き、受講者から届く質問を整理したり、白熱した議論で講義が大幅に遅れないように進行を管理したりする。
講義時間はおおむね30~60分程度。多くの人が受講できるよう、昼休みに配信するなど開講時間も工夫する。
 まず4月26日の昼ごろをめどに、数学者の秋山仁氏の講義を配信する。今後は物理学者や経営学修士号(MBA)プログラムを指導する海外ビジネススクールの講師、グローバルに活躍する国内外の企業家も講師に加える予定だ。今後6ヵ月で60講座を開く計画。
 ネットラーニングHDによると、これまでのeラーニングは録画した映像を配信して、受講者が好きな時間に視聴するのが主流だった。受講者は講義中に疑問点があっても質問はできず、疑問を解決するまでに時間がかかっていたという。
 ダイナミック・ライブ教室の認知度を高めるため、今後1年程度は無料で提供する。認知度が高まり、講座の運営も軌道に乗った段階で、月額1000円ほどでの有料化も視野に入れている。

(図表省略)