NetLearning in News ~掲載記事一覧~

日経産業新聞  2002年(平成14年)3月19日 第二部 14A

人を作るIT人が作る -eラーニング-

高度なIT技能を持つシステムエンジニア(SE)が引っ張りだこ。長引くIT不況の中でも、企業は情報武装を怠らない。ネット関連のソフト開発に欠かせないjavaやLinuxに詳しい人材の不足は特に深刻で人材派遣業界は技術者の確保に懸命だ。即戦力の育成を狙い、企業の間ではいつでも、どこでも学べる「eラーニング」を採用する動きも活発だ。

インターネットを利用して教育プログラムを学ぶことができる「eラーニング」が急速に浸透している。時間や場所を選ばず自分の都合に応じて学習できるため、企業が社員研修などに活用する例が増えている。拡大する国内需要を見越しeラーニング事業に新規参入する企業も増加し、教育の内容も多様化している。ネット環境が急速に整備されていることも追い風となっている。

従来の社員研修の方法では社員を特定の場所に集める必要があったが、eラーニングを導入することで出張先など遠隔地でも研修を受けられる。短期間で効率的な研修が可能となるうえ、それぞれの社員がビジネスでの機会損失を選らすこともできる。

-中略-

ネットラーニング(東京・新宿、岸田徹社長)は九八年に設立、eラーニングを主力事業とし語学から金融知識まで幅広い分野を提供する。三洋電機やキヤノンなど約五百三十社の顧客企業を抱えるまでに成長している。

-中略-

二〇〇一年の国内eラーニング市場は三百億円弱だったといわれる。企業、自治体、学校などあらゆる機関での導入に拍車がかかり、二〇〇五年に市場規模は二千二百億円を超える見込みだ。光ファイバーや非対称デジタル加入者線(ADSL)の普及など通信のブロードバンド(高速大容量)化が進んでおり、今度は個人の利用が増えそうだ。