公開日:2026/01/29(木)
研修動画を「作ったのに伝わらない」「更新が追いつかない」——そんな悩みは、設計の視点とツールの使い方で大きく変えられます。本記事では、学習定着を高める4つの視点と、内製を後押しする最新トレンドを整理。PowerPoint活用、人工音声、倍速視聴、AI編集のポイントなど、効果のある研修動画を内製したい担当者の方が押さえておきたい内容をまとめます。
「手元にあるスライド資料を動画にして、従業員教育に活用したい!」
企業様、教育・研修団体様からこのようなお問合せを多くいただきます。
アメリカ国立訓練研究所(NTL)のラーニングピラミッドの理論(※1)は、受動的な学習として、4つ分類を挙げてそれぞれの記憶の定着率を示しています。
記憶の定着率は、動画視聴は上記1ならびに2と比較し、約2~4倍になると考えられています。
一方で、動画制作では次のような多くの検討事項があります。
外注には包括的に対応できる利点がある一方、コストや納期面の課題があります。
そこで近年は「動画を自主制作する」という企業も増えてきました。YouTubeやSNSなどで、動画は非常に身近なものになっています。動画制作ツールや配信ツール、編集ソフトは身近にあるツールで賄えますし、少しの投資でツールを活用した動画制作を行うことができます。
こうしたさまざまな選択肢の中、動画の自主制作ご担当者様におすすめなのは、PowerPointを活用した動画制作です。
次に、人工音声について考えてみます。
1961年、「IBM704」というコンピュータにより、音声合成で作られた世界初の歌「Daisy Bell」が発表されました(※2)。その歌は検索すれば今でも聞くことができます。当時の人工音声はロボットのような音で人間の声とはまだまだ大きな隔たりがありました。それから時を経て、現在人工音声は音声モデリングなどの技術の進化から、驚くほど自然な会話を作成することができるようになりました。その活用の幅は広がり、eラーニングビデオなどの教育コンテンツにおいても高品質なナレーションの作成を可能にしています。
さて、人工音声にはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
一般的に、プロの声優を利用するより安価に対応できる
スクリプトを一括変換する作業で作成できるため、音声収録時間を短縮できる
用語の変更・修正が発生してもスクリプト変更による速やかな対応が可能で、再収録の手間がかからない。音声が声優やスタジオの変更による影響を受けず、一貫性を保ちやすい
SiriやAlexaなどの人工音声を耳にする機会は増えているものの、人の声と比較すると親しみやすさ・共感・発音・感情・個性などの点でまだまだ不十分
近年は当社でも、このような人工音声を活用した動画制作の依頼が増加しています。
人工音声での動画であれば、利用中に更新や修正の必要な箇所が生じたときもスピーディな対応が可能なのが特長です。また、人の声を収録する場合と比較すると、人員やスタジオを押さえずに済む分コストは安価に抑えられ、作業スケジュールの調整がつきやすくなります。そのためアイデアに応じてさまざまな工夫をこらすことができます。
他にも、受講者層や場面ごとに男性・女性の音声を分けることで聴覚的なメリハリがつくなど、様々なメリットがあります。
皆さんは動画を「じっくり見る」派ですか?それとも「倍速でサクッと見る」派でしょうか?
近年、研修や業務用の動画を1.5倍〜2倍で視聴する人が増えています。2024年の調査(※3)では47%が倍速視聴を経験し、特に20代・30代では4~6割が倍速視聴をしており、ビジネス系の幅広いジャンルでも倍速で視聴されているという調査結果が出ています。
その背景には、細かな倍速設定などの視聴スタイルの多様化、「限られた時間で効率よく情報を得たい」というニーズの高まり、さらに近畿大学のデータでも裏付けられている視聴速度と理解度(成績評価)に相関が見られないという報告(※4)も背景にあります。こうした傾向を踏まえると、倍速視聴は教育・研修における前向きな機能として捉えてもよいかもしれません。
とはいえ、最近は予算やスケジュールの都合から研修コンテンツを内製化する企業や担当者様も増加しており、動画制作ばかりに手間を割いていられないのも事実です。
では、どうすれば「ニーズに合う動画コンテンツ」を「効率よく」作ることができるのでしょうか?
その答えのひとつが「PowerPointを活用した内製化」です。
たとえば、こちらのような手順です。
既存スライドにナレーションとアニメーションを加えるだけで、編集ソフトを使わずとも「伝わる動画」に早変わり。ゼロからの制作より手軽かつスピーディに対応できます。
「動画編集ソフトは使ったことがない/持っていない/難しそう…」という方も、PowerPointならすぐに始めていただくことができます。
近年、半数以上の企業が社内動画を導入しており、特に「教育・研修」目的での活用が急増しています(※5)。
一昔前まで動画制作は高価なソフトや機材・専門的な知識を必要とし、プロが制作するものでした。
現在では、直感的なUIやクラウド環境、多様なスマホアプリの普及により、誰でも手軽に動画を作成し、共有できるようになりました。さらにここ数年はAIの活用により、「動画制作の民主化」が加速しつつあります。
Windows 11に標準搭載されている動画編集ソフト「Microsoft Clipchamp」は、生成AIツール「Microsoft 365 Copilot」と連携しています。
Copilotにプロンプトを入力するだけで、
などをAIが自動で行い、わずか30秒~1分もあれば動画の初稿が完成するまでになりました。
これにより、誰もがクリエイターとして第一歩を踏み出せる環境が整っています。このようなツールの進化により、専門人材に依存せずとも、現場のスピード感に合わせた動画制作が可能になりつつあります。
研修動画は、学習定着という観点で高い効果が期待できることから活用が進んでおり、制作・運用の選択肢も広がっています。
これらの変化により、研修現場における動画制作は「専門家だけのもの」から「誰もが取り組める」実践へと移行しています。
これからの研修づくりにおいて、動画はより身近で柔軟な選択肢になりつつあります。
自社のご状況に合った方法から、無理なく一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
当社では動画制作について個別のご相談も承っております。
PowerPointを活用した内製、音声収録・生成AIを活用した動画作りなど、貴社のご要望に応じて当社の映像制作担当者から教育動画に特化したアドバイスを行います。
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