NetLearning in News ~掲載記事一覧~

日経産業新聞 2010年(平成22年)4月6日 7面

考課「360度評価」サース型で
コスト減・省力化 学習講座と連動

 eラーニング大手のネットラーニング(東京・新宿、岸田徹社長)は上司だけでなく同僚・部下が互いに評価する 「360度評価」向けの考課管理システムを開発した。月内にも企業向けにネットワーク上でサービスを始める。 考課業務のコスト削減と省力化に加え、同社の教育・研修サービスと連携できる点をアピール、初年度は30社への販売を見込む。
 「360度サーベイ(多面観察)システム」は、ネットワーク経由で必要なソフト・機能を提供する「SaaS(サース)」型で提供する。回答者はネット経由で回答ページにアクセス、該当する番号をクリックして回答を入力する。ネット上で一斉に実施できるため、調査用紙の配布や回収などの手間が省ける。
 質問事項もユーザー企業が独自に設定できるなど、個々の会社の実情に沿ったカスタマイズ機能も備えている。多数の評価項目をグラフとして画面上に表示したり、表計算ソフトにダウンロードしたりでき、結果分析も省力化できる。
 新システムはネットラーニングが手掛けるビジネス、語学、資格といったネット学習講座と連動できる。360度評価の診断結果を、従業員ごとの講座受講履歴などとつき合わせて人材育成策のバックデータとして活用することも可能だ。
 利用料金は規模によって異なるが、回答者2000人の場合は年間契約で100万円、一回のみの単発契約では70万円。オプションで調査票の登録や回答促進などを請け負う「運用支援サービス」なども用意する。
 360度評価は公平で客観的な評価につなげられる人事制度として注目されているが、調査票を紙で配布し回収・集計する手間がかかる。システム導入して自動化してもコストがかかる点がネックとなっている。

(図表省略)