NetLearning in News ~掲載記事一覧~

日経産業新聞  2004年(平成16年)8月4日(20面)
ビジネスマナーネットで研修
就業体験の学生向け

 インターネットを使った講習を手がけるネットラーニング(東京・新宿、岸田徹社長)は8月から、企業のインターンシップ(就業体験)に参加する学生に、事前にビジネスマナーを教える研修を始めた。学生の所属する大学と契約する方法で、まず、工学院大学(東京・新宿)の学生約170人にマナー講座を提供する。初年度は10校程度からの受注を目指す。

  提供するのは電話応対や接客方法、取引先企業を訪問する際のルールなど、社会人としての一般常識を教える3時間程度のプログラム。費用は学生1人当たり約4700円で、契約した大学から徴収する。学生が企業のインターンシップに参加する前に同講座を受講、引き受け企業の職場でトラブルが生じないよう準備する。
   インターネットを通じて研修プログラムを配信、学生は個別に各自の空き時間に学習する形態で、授業に支障をきたさず自宅でも受講可能。大学側は学生の受講状況を逐次把握できる。学生からの質問には、ネットラーニングが解答する体制を整えており、大学の人件費圧縮にもつながる。
   工学院大学の場合、従来は学生を会場に集めてビジネスマナー講座を開催してきた。しかし授業や就職活動と重なり参加できない学生が出るなど、課題を抱えていた。
   卒業前の学生を夏季休暇中などに職場に迎え入れるインターンシップ制度は、優秀な人材を早期に確保する手段として大企業を中心に広がっている。しかし、迎え入れた職場から「社会人としての最低限の常識が欠落した学生が来て混乱した」といった苦情も出始めている。
   大学側にも企業との円滑な関係を維持するため、学生向けマナー研修は必要との意識が高まっており、ネットラーニングでは積極的な受注活動を展開する。