NetLearning in News ~掲載記事一覧~

日経産業新聞  2005年(平成17年)2月17日(23面)
ネットで経営学講座 管理職向け まず早大と組む

インターネットを使って学習するeラーニング事業を手がけるネットラーニング(東京・新宿、岸田徹社長)は大学と組み、管理職向けの経営学講座など高度な教育事業に進出する。eラーニングで専門教育を実施するケースはまだ日本では少ない。同社は社会人向けの新たな学習方法として教育機関と組みながら講座内容を拡充する方針。年間千五百人の受講を見込み、売り上げ六千万円を目指す。

まず、早稲田大学ビジネススクールと組み、同校の教授の講義をネット上で受けられる講座を開く。講座にはリポートや論文の提出義務があり、同スクールの専門指導員が添削にあたる。

第一弾として二月下旬から開講するのは技術系の幹部社員が管理職としての経営学を学ぶ「技術経営」の基礎講座で、教材の執筆や講義の構成は早大ビジネススクールが担当した。同校の五人の教授・助教授が実施するマーケティングや技術経営の講義をネット上で受けられる。実例などに基づいたテキストをネット上で読めるため、仕事中に学習することも可能になっている。

講義を細かい章立てにして学習しやすくしたほか、章ごとに確認テストを実施して理解度を高める。コース修了前には記述式の論文を提出する必要がある。指導員の人数が限られているため、きめ細かい指導を徹底する必要上一コースあたりの定員を五十人に限る。

ネットラーニングはまず大企業の幹部養成の需要を見込むが、今後は経理や法務、会計など社会人教育として個人が申し込んで学習する需要にも応じられるように講座のラインアップを増やす方針だ。

同社は社会人教育に力を入れる大学などと組み、共同でテキストを作成してeラーニング専用の講座や指導員の育成を進める考え。歴史や数学などの分野でも講座開設を検討する。