学習履歴の分析による質の高い学びの提供
キヤノンでは、“eラーニング”という教育・学習手法が一般的に普及する前から、人材育成研修にeラーニングをいち早く導入してきました。よくeラーニングの価値として、「いつでも・どこでも学習できること」が挙げられますが、当社はそれらに加え、「学習の質を高められること」にも着目していました。そして1999年、学習履歴の取得によって“学びが根本的に変わる”というラーニングコンセプトを打ち出すネットラーニング社と出会ったのです。
2000年4月にはネットラーニング社のeラーニングコースをソフトウェア技術者教育に組み込み、修了率と学習速度の相関関係をはじめ、さまざまな定量データ分析を実施しました。20年以上、両社で研修のあり方を試行錯誤し、現在では、内定者研修や新入社員研修、スキルアップ研修など、多岐にわたる研修体系にeラーニングを取り入れています。

受講者のスキルに合わせてコースを選べるカフェテリアプランで、運営の手間を省き、さらにお得に利用
カフェテリアプランでは、250種類以上のコースを自由に組み合わせられるので、受講者ごとのスキルに合わせた研修を展開できています。たとえば、新入社員研修においては、新入社員全体、大卒、高専卒、高卒など、対象者によって受講するコースを分けています。さらに、内定者研修では希望者に対して受講の機会を与えることで、自発的な学習を促しています。
当社では約30種のコースを活用していますが、カフェテリアプランは事前にポイントを一括購入し、コースを受講することで購入したポイントを消費していく形式のため、１コースずつ発注するよりもコストを抑えられますし、発注の手間が少ないのもうれしいです。

学習の進捗や履歴が
“見える化”できる学習管理システム
受講者一人ひとり受講スピードは異なります。ネットラーニングの学習管理システムでは、受講者ごとの学習履歴や進捗が“見える化”できるため、進みの遅い受講者にフォローを入れるといった対応が可能になります。これにより、学習の足並みをそろえることができていると感じています。
また、学習履歴のデータは管理者画面※１からダウンロードすることができるので、履歴の管理や分析がしやすい点もありがたいです。

オンライン化を進めることで幅広い学習の展開と研修時間の効率化をはかる
2020年は新型コロナウイルス感染症の影響で、なかなか集合研修や対面型研修を実施しにくく、今後、さらなるオンライン研修の適用を検討しています。オンライン研修の展開が進めば、密を避けることができるほか、教室のキャパシティ制限や研修場所への移動の手間などといった課題もクリアでき、幅広い学習の展開や研修時間の効率化に寄与できると考えています。

対面型研修×eラーニング：受講者への自発的な学習の促進と細かいフォローを実現
“すべての研修において自発的に学ぶ姿勢”が重要であると私達は考えています。とくに希望したコースを受講できる内定者研修では、研修担当者として学んでほしいと期待している分野と受講者の興味がある分野が異なるケースも多くあります。研修を効果的に継続していくためには、内定者１人１人に「入社後に実現したいこと」をヒアリングし、研修に対する自発性を促すといった対応も必要になってくると考えています。
また、研修継続のもうひとつの鍵として、進捗管理や理解度の把握も挙げられます。キヤノンでは、ネットラーニング社のチュータつきeラーニングを活用しつつ、受講者の細かいフォローを実現しています。

キヤノン株式会社様について
キヤノンは、常に変革し続け、時代の変化と要請に応える新しい価値を生み出し、事業として育てることで成長を果たしてきました。また、「共生」を企業理念とし、世界中で親しまれ尊敬される真のグローバルエクセレントカンパニーをめざしています。

謝辞
1998年に設立したネットラーニングは、2000年4月のサービス開始前である1999年より、キヤノン様にeラーニングコースの制作段階から大変厳しく、そして有難いさまざまなご意見をいただいておりました。はじめてお会いした当時、すでにキヤノン様内にeラーニング選任部隊があり、当社のeラーニングに対するコンセプト“学習履歴の取得”とその価値観は同じでした。また、グローバル企業である同社は、クラウド型に拡張性も見出しており、当社もこちらも同じでした。

キヤノン様が製品開発段階からファーストユーザとして、高品質なソリューションをご要望いただき、多大なご協力を得られましたことが、現在の当社ソリューションの原点となっております。この場をお借りし、あらためて御礼申し上げます。