

日本糖尿病療養指導士認定機構 事務局 葛谷 悦子 氏
利用サービス:LearningBIZ(ラーニングビズ)
【導入の目的】
・対面で行ってきた講習を、eラーニング化することで、受講者ならびに運営側の負担を軽減したい。
【導入の決め手】
・コスト面と、相談や実現したいことなどニーズを伝えたときのきめ細かな対応力。
【得られた効果】
・受講者は、居住地域による講習参加への負担格差がなくなり、地理的・時間的・経済的ハンデなく受講できるようになった。
・運営業務は、対面で実施していた講習と比較し、70~80%負担が軽減した。
・eラーニング化したことにより、ただ講習を聞くだけで終わっていたものが、記述などの提出物があることで、全員が学びを深めることができるようになった。
2012年より対面講習会をeラーニング化。当時のきっかけとは?
日本糖尿病療養指導士(CDEJ)と受験希望者へ向けて2種類の講習会を行ってきました。対象者は全国にいらっしゃるため、全国数か所で対面講習会を開催していました。この講習会に出席するため、お休みを取って参加したり、交通費・宿泊費をかけて受講されたりする方が多くいらっしゃいました。受講日だけでなく何日も自宅や職場を離れて講習会を受けることは大変な負担だったと思います。
全国で実施する対面講習会を受講者にとっても私たち運営側にとっても負担の少ないオンライン形式に切り換えたい、という想いから検討を開始しました。
2012年当時のeラーニング化へ切り替えるハードルとは?
実は、対面講習会からeラーニングへの切り替えの検討を開始した2003年頃は、まだeラーニングが一般的ではなかったので、受講者が本当に学べるのかを疑問視する声も多かったです。また、本人かどうか分からない、などといった声も上がり、指紋認証なども考えました。ただ、2010年頃にはIDとパスワードでインターネットを利用するのが一般的になってきていて、このやり方なら大丈夫という機運が高まり、まず、受験者用講習会のeラーニングでの実施を最終決定しました。
サービス決定の決め手は?
コスト面と、ニーズを満たしてくれるアイデアを盛り込んだコース作りと、きめ細やかなサポート力の3点が、決め手となりました。
当時、大手事業者はサービスが手厚い分、費用が高く予算に合わず、古くからお付き合いのある株式会社日経ラジオ社(以下、日経ラジオ社)とネットラーニングが組んで提案してくださった内容がバランスよく、費用面でも納得できるものでした。
eラーニング制作・運営においては、日経ラジオ社とネットラーニングで実施していただいているのですが、講義動画を編集して動画コンテンツにしeラーニング化するまで完全にお任せできること。さらに、受講者一人ひとりの受講・進捗管理ができその状況をデータとして取り出せることにより、会場でやっていたのと同じように安心して受講者の聴講状況を確認できる点がとてもよかったです。
また、本機構が提供しているコースは、以下の3種があり、これらのコースは頻繁に、新規コースが出たり、代わりに削除したりするコースがあります。この対応がしやすくなりました。
1.受験者用コース 対象者約1,500人 (2012年導入)
2.認定更新講習コース 対象者2,500人 (2016年導入)
3.認定取得後の自主的に学ぶコース 対象者のべ2,500人 (2018年導入)
ネットラーニングの方々は、細かいリクエストにも丁寧に対応してくださいます。どんなリクエストも、必ず検討していただけて、実現するための選択肢をいくつかメリット・デメリットと共に提案してくださいます。eラーニングに組み込みたい追加資料や、修正などにも対応していただけますしね。
対面講習会をeラーニングにしたことでのメリットは?
主なメリットしては、公平さと質の向上があります。
・講習内容の公平さ
→ 1人の先生が話した内容を共有することで、均一かつ公平な質の高い講習になりました。
・学びの質が向上
→ 1回聞いただけでは分からない部分を繰り返し視聴したり、止めてメモをしたりできるので、自分のペースで深く学べるようになりました。
何かeラーニング化するうえで、困難な部分をアイデアで乗り切ったことはありますか?
講習会の中には、ケースを共有し話し合うワークタイプのグループディスカッションを中心に行うものがありました。これをeラーニングでどのように実現するか・・・。
トーク番組のように、複数名の先生方の話を収録しました。受講者は先生からの問いかけに対し、回答を記載し送信することで、インタラクティブ感を持たせることができました。これは、やってみてから気づいたのですが、会場ですと発言する人としない人が出てしまいますが、eラーニング化し回答を送信するということをさせることで、受講者全員がアウトプットできるようになりました。
もう1案これにプラスした工夫があります。1人で回答を送信して終わり、ですとグループディスカッションの良い点である他者の意見を聞く部分ができなくなります。ここをカバーするため、前年に同コースを学んだ受講者からの回答を、受講者専用のWebページにあげました。これなら他の方がどのように考えたのかを知ることができます。
他の受講者と話したい、というリクエストも今はあるので、そのライブ感を出せるようにしていけたらいいな、と今は思っています。
日本糖尿病療養指導士認定機構について
日本糖尿病療養指導士認定機構は、2000年2月29日に設立され、日本糖尿病療養指導士(CDEJ)の育成と資格認定をおこなっている。CDEJとは糖尿病患者さんの健康と福祉の向上のため、糖尿病療養指導についての豊かな知識と経験を持ち、わが国の医療法制の下で療養指導チームの一員として質の保証された療養指導を行うことができるコメディカルスタッフのことである。一般社団法人日本糖尿病学会、一般社団法人日本糖尿病教育・看護学会、一般社団法人日本病態栄養学会の3学会の協力により設立された。
LearningBIZとは
研修事業を拡大する、eラーニングビジネスプラットフォームサービス、それがLearningBIZ。研修ビジネスに必要となる、すべてのサービスをワンストップで実現します。受講者の申込用Webページ/決済システムから、受講者を管理する運営管理、eラーニング/集合研修、さらに研修修了後のデジタルな修了証明書であるオープンバッジ発行にいたるまで、すべて一元管理ならびに実行ができます。詳細はこちらから。