「教育データ利活用ロードマップ」とリスキリングを繋ぐオープンバッジ

公開日:2023/4/19(水)

筆者:岸田努(株式会社ネットラーニング 代表取締役社長)

教育データ利活用ロードマップ

デジタル庁、総務省、文部科学省、経済産業省は、2022年1月7日に「教育データ利活用ロードマップ」を示しました。
そこでは、教育のデジタル化のミッションとして、「誰もが、いつでもどこからでも、誰とでも、自分らしく学べる世界」を掲げています。
そのために、中心となるデータのスコープ、品質、組み合わせの充実・拡大という3つの軸を設定しました。

ここでいう教育は、学校教育にとどまらない、社会人教育も含めた生涯学習の文脈で語られています。
そして、高等教育・生涯学習のDX(デジタル・トランスフォーメーション)として、「デジタル人材の育成」、「学び続けられる社会」、「知識が蓄積・共有される社会」が政策として掲げられ、具体的な高等教育・生涯学習のデータ標準の1つに「Open Badge(オープンバッジ)」が示されています。

人的資本主義とリスキリング

2022年8月25日には、一橋大学CFO教育研究センター長である伊藤邦雄先生が発起人代表、経済産業省及び金融庁がオブザーバーとなり、日本企業における人的資本経営を実践と開示の両面から促進することを目的とした「人的資本経営コンソーシアム」が設立されました。
また、同年8月30日には、内閣官房より「人的資本可視化指針」が策定されました。

このように、企業人材を中長期的な企業価値の向上につなげる「人的資本主義」や「人的資本経営」への関心が高まるなか、オープンバッジを活用した「人的資本の可視化」に関する企業様からのご相談が増えてまいりました。

学校、企業、その他組織を超えて共有・活用ができるデータ標準のオープンバッジは、学歴から学習歴が重視される時代に突入した今、1人ひとりがかんたんに持ち運べるデジタル証明・認証として注目を浴びており、受領者のスキル証明とスキルの可視化に大きな役割を担っています。

また各種メディアで「リスキリング」という言葉を目にすることも多くなってきました。
リスキリングとは、「再び」「スキルを身につける」こと。未経験分野への転職や異動を前提としてスキルを取得することを指します。
第一生命経済研究所の白石香織主任研究員によれば、リスキリングの進展とともに、オープンバッジの活用が広がっています。

データ標準のオープンバッジとは

多くの成功事例を生み出し、全世界で利用が加速する人材育成の革新的なソリューション、デジタル証明/認証のオープンバッジを利用すれば、社員のスキルの可視化と人材育成をより加速させることができます。また、従来の資格や専門的な認定などとも組み合わせることができます。

またオープンバッジは画像データであるため、メールの署名に貼ったり、SNSで共有したりすることができます。
オープンバッジは社員の学習意欲を高め、自律的・自発的な学習を促進し、スキルの可視化によってタレントマネジメントや人事評価にも利活用できます。

教育データ利活用で未来につなぐスキルベースの人材育成ソリューション

ネットラーニングは、「新しい教育・研修・学習を創出し、真に豊かな社会に貢献する」ことをミッションとして掲げています。
教育・研修業界の最大手として、最新のリスキリングやDX推進といったデジタル人材育成を、オンライン研修(eラーニングやオンラインによる集合研修)で実現いたします。

リスキリングに活かせるプラットフォーム「Learning Space(ラーニングスペース)」、学んだスキルの可視化を実現するオープンバッジ、データ活用人財育成スクールなど、貴社の課題を解決する多くの事例や人材育成のソリューションをご案内いたします。

また教育機関向けには学習eポータル事業への参入や、LTI、オープンバッジなどの国際標準規格に準拠した新しい仕組みの提供など、ニューノーマルな学校社会の実現に向けて豊富なノウハウと多様なサービスを通じて、人材育成を支援いたします。

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筆者プロフィール

岸田 努

株式会社ネットラーニング 代表取締役社長

外資系情報サービス業で大手企業中心に情報システムを導入。2003年ネットラーニングへ入社。eラーニング導入初期の2000年代においてeラーニング市場作りと開拓を行い、大手企業を中心にコンサルティングに携わり数々の研修を成功に導いた。2021年に代表取締役社長就任。外部団体への参画も精力的に行い、一般社団法人日本オープンオンライン教育推進協議会、特定非営利活動法人デジタルラーニング・コンソーシアム、一般財団法人オープンバッジネットワークの理事も務める。

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